ふく百話(11)
「海響館 ふく展示世界一」
下関市立しものせき水族館「海響館」は2001年に長府から移転し開館しました。唐戸市場、カモンワーフとともに海峡の街ウオーターフロントの代表施設です。コンセプトは「海のいのち・海といのち」です。私は市議会議員に1999年に就任しました。当時準備中の海響館の関心はもっぱら世界最大のシロナガスクジラの骨格標本とイルカプールでしたがふく展示にも力を入れていました。議員に就任する前から展示に協力していました。南風泊市場にかなりあったふく標本、袋セリで使用した「セリ袋」名前が中尾と記してあります。
市長に就任してからクジラ(イルカを含む)、ペンギンにも力を入れました。
特に慣行(普段から習慣として市が使用する)にもこだわりました。
下関の魚は「ふく」、動物は「くじら」、鳥は「ペンギン」と決まりました。
「くじら日本一のまち」のためにも全国に先駆けて選定しました。
市民の間には賛否両論ありましたが、それぞれ海響館の柱ですし、観光バスで来られる子供たちにバスの中でクイズにでもしていただければより盛り上がると思いました。それらの中で私の最大の関心は「ふく」でした。館長ともに世界中から、ふくを仕入れました。それはいまでも継続されています。
海響館の資料によれば世界で440種類いるフグ目のうち常時100種類以上展示をしている。トラフグ水槽は50トンの水量、50センチを超える大型個体を展示しています。これまで海響館に搬入されたフグは230種類で内訳は日本産115種、外国産115種類です。ただフグをたくさん展示するのではなく、フグに興味をもってもらい、知っている方にはより深く知ってもらえる工夫をしています。「ズームアップ フグの不思議」と題して数年ごとにテーマを変えて解説しています。名実ともに「世界一のふく水族館」です。
下関市にはわが国でただ一つの水産を冠とする大学「水産大学校」があります。
そして前回紹介した全国一の「ふくの下関」の集積があります。共同作業です。
7月10日の山口新聞に「海響館」で「ふぐ総選挙」が始まると紹介がありました。内容は海響館のスタッフが「かわいい」と推すフグ10種類の中から来館者の投票で1番人気者を決めるというものです。31日まで投票を受付けです。約100種類のフグを展示する同館の開館20周年記念企画の一つです。
「かわいい!しか勝たん。フグ総選挙」と題して初めての実施です。