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ふく百話(61)

「天皇陛下とふく」

天皇陛下は「ふく」を召し上がったことがあるのか?

明治時代より前はふく食は禁止されていましたので、可能性があるのは昭和天皇、平成天皇、令和天皇です。ふくの宮家献上は天皇陛下と皇太子には認められていませんので、天皇陛下は「ふく」を召し上がらないのが常識です。

アメリカへふく輸出の時、ふく刺しが日本食文化の華だといっても「天皇陛下が召し上がらないものをアメリカへ持ち込んではならない」というのが、FDA(連邦政府食品医薬品局、我が国では厚労省に該当)の意見でした。

昭和天皇の侍医、杉村昌雄医師の著作「天皇さま お脈拝見」に、エピソードが記述されています。天皇の次男である常陸宮様がふくを陛下に届けたそうです。ふくを食べたいと言われる天皇陛下に「ふくは危険なので召し上がってはなりません」とお伝えしました。昭和天皇は「義坊(常陸宮様)がくれたものを危険とは」と言われ、長い時間、天皇と侍医の議論となりました。

結局皇后さまの仲介で、その論争は終わったということです。それから数日して宮内庁関係者の奥様がフグ中毒で亡くなる事件が発生しました。

あの時、はっきりお止めしてよかったと記録があります。

また、昭和38年(1963)山口国体へ行幸の際、地元でふく料理を準備しましたが侍者は許可を出さなかったのです。「万が一、毒にあたることがあったら大変だ」という判断です。生物学者である昭和天皇は免許をもっている調理人が有毒部分を取り除き料理するのだから安全ではないかと反論されたそうです。

平成天皇が皇太子のとき小金井の別荘に、あるふく料理屋の主人が出張して調理し、召し上がられたということですが、天皇陛下になってからは召し上がっておられないし、それは皇太子も同じという記録もあります。

私は2度、平成天皇とふく談義の思い出があります。昭和46年1月15日
NHK青年の主張全国大会が東京NHKホールで開催されました。私は中国地方代表として全国10人の仲間と出場しました。大会終了後、貴賓室で皇太子殿下ご夫妻(のちの平成天皇)と10人の仲間で紅茶とケーキを頂きました。

殿下から、フグの取り扱いや輸送方法などの質問があり、しばらく、フグの話が続きました。二度目は私が市長時代、平成24年5月28日、下関行幸のおり海峡メッセの特別室で昼食を頂きました。参加者は17名、地元は二井県知事、柳井県議会議長、関谷市議会議長、山口県警本部長、中尾友昭の5人。

天皇陛下の右隣は二井知事。左隣は私です。私の左隣は警察庁長官、私の前は皇后陛下の美智子さまでした。他には宮内庁長官、皇宮警察本部長、侍従長、女官長、侍医です。食事は高級品でしたが量は少なかったです。天皇陛下と皇后陛下が交互にお話をされます。私は天皇陛下の隣で、食事を召し上がる順番と量を確認しながら、ゆっくり頂きました。話の中で、NHK青年の主張でお会いしたことがあると申し上げましたら、皇后と一緒に毎年楽しみに出席していましたと、お話がありました。二井知事から中尾市長にはそのようなことがあったのですか、全く知らなかったと驚かれました。和気あいあいで思い出に残る、楽しい食事会でした。当日の写真撮影はできませんでしたが、配席表と献立表は我が家の家宝として額に入れてあります。

令和2年秋、旭日小綬章受賞を頂きました。12月、皇居の春秋の間において令和天皇に夫婦で拝謁の栄誉を賜りました。天皇陛下とご縁がありました。

天皇陛下に「ふく」を召し上がって頂きたいと思います。宮家献上は天然物を使用していますが、近年養殖物の技術があがり遜色ないと思います。まずは完全無菌水槽の陸上で育てた養殖ふくを献上してはいかがでしょうか。時代は変化しています。いつまでも日本の食文化の華「ふく刺し・菊盛」を、我が国の代表である天皇陛下や皇太子殿下がお召し上がりにならないでは自慢になりません。業界には実現に向けて、取り組んで頂きたいです。